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花粉症

2月に入り、そろそろスギ花粉が飛び始めます。
今週あたりから本格的に飛散が始まる予報が出ています。また、環境省の発表では、2023年春は花粉の飛散量が直近10年間で最多となるとのことです。
スギ花粉の飛散は、例年2月から5月くらいまで続きますが、発症する時期は個人差があります。スギ花粉は、晴れて暖かくなる日に飛びやすく、一日の時間帯では、昼過ぎと日没前後に多く飛ぶと言われています。日没前後に花粉が飛ぶのは、昼過ぎに大きく舞い上がった花粉が、日没後に落ちてくるためだそうです。
同じ花粉でも植物によって花粉の飛散距離は違っており、ブタクサやヨモギがなど雑草が数km~数十kmに対し、スギやヒノキなど樹木は数十km~数百kmと言われています。つまり東京近郊でスギ花粉が多く飛散した場合は、都内まで飛散する可能性があります。
花粉が飛散しやすい日は、
・晴れて強風の日
・最高気温が高い日
・湿度が低く乾燥した日
・前日が雨で、翌日が晴れている日
特に最高気温が15℃以上になり、上記の条件がそろっている日は注意が必要です。

 

【花粉症の症状】
主に症状が出るのが、目・鼻・皮膚・のどなどです。
目のかゆみ・充血・異物感・涙が出るなどの症状であれば、時期的には花粉症であることが多いです。(検査結果で別の病気の症状である場合もあります)

 

【治療】
花粉症の治療には、点眼薬を処方します。

抗アレルギー剤にはケミカルメディエーター遊離抑制剤と抗ヒスタミン剤の2種類があります。

➀ケミカルメディエーター遊離抑制剤
かゆみの原因であるヒスタミンの発生を予防し、症状が軽度な場合は比較的直ぐに効果が出ます。使用開始後、継続することで安定した効果が得られます。

②抗ヒスタミン剤
ヒスタミンの活動を抑制し、抗アレルギー剤よりも即効性があります。しかし、効果の持続期間は短いです。

③ステロイド剤
➀抗アレルギー剤や②抗ヒスタミン剤では症状が緩和しない場合や、重度の症状の場合に処方します。

 

【日常生活の中で気をつけること】
症状を悪化させないために、発症時期を遅らせるために、日常生活の中でいくつかのことに気をつけていただくことが大切です。

1,生活習慣
・刺激物の多い食事を控える
・タバコやアルコールを控える
・規則正しい生活を心掛ける
・過労や睡眠不足を避け、ストレスをためない
生活習慣の最も影響する部分は、「粘膜」への影響です。特に、鼻の粘膜への影響が大きいところです。

2,外出時
・つば付きの帽子をかぶる
・眼鏡(ゴーグル)をかける
・マスク(花粉対応マスクならより良い)をつける

3,ご自宅で
・帰宅時はコートなどを玄関で脱ぎ、花粉を家に入れない
・玄関近くや窓の近くに空気清浄機を設置する
・洗濯ものを外に干さない
・家の中に落ちた花粉を除去するために、掃除機をかける前に水拭きをする

 

花粉症の症状には、よくコップの水の例えが使われます。コップを体として、水はアレルゲンの例えです。例えば、引っ越しなどで、花粉が多い地域に引っ越すことで突然、花粉症を発症したり、また、その逆もあります。これは、これまで満杯にならなかったコップの水が、一気に溢れたことになります。ですので、子供でも突然、花粉症になることはあるのです。また、妊娠や出産などで体質が変わり、コップのサイズが変わることもあります。その場合も、突然発症したり・発症しなくなったりすることがあります。

 

花粉症は、スギ花粉以外にも原因はあり、何らかの花粉が一年中飛散しています。特に症状がつらい時は点眼を継続していただいたり、日常生活のちょっとした工夫で、つらい時期を少しでも楽に過ごしていただければと思います。

 

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