手術のご案内

日帰り手術について

日帰り手術について手術と言えば、それに伴う入院を思い浮かべる方も多いと思います。しかし、眼科の手術の殆どは、日帰りで行うことが可能です。手術時間そのものも、多くは十数分程度で、術後の注意点をお守りいただけば、自宅でゆっくりと静養することができる為、肉体面、精神面で大きなメリットがあるばかりではなく、入院にともなう諸費用も節約できるため、経済面でのメリットも大きいものです。
まずは、ご来院いただき、慎重に診察を行ったうえで、疾患の状態や経過を考慮し、手術が必要かどうかを見極め、手術が必要であるなら、どのような状態で何故手術が必要なのか、どんな手術を行うかなどについてしっかりとご説明します。
診断や説明の際には、患者さまの生活や思いを考慮し、患者さまにあった治療方針を一緒に決定していきます。

手術に関する注意点

日帰り手術といっても、合併症や術後の痛みなどがおこる可能性は、入院を必要とする手術と同じになります。その為、ご自宅での術後の療養については、医師の注意をきちんと守って、薬の点眼や内服、衛生管理などを行っていただく必要があります。
手術前には以下のものをお渡ししますので、手術説明の際の注意点をお守りいただき、事前の準備をしてご来院ください。

  • 手術同意書:あらかじめ署名して手術前の診察日、もしくは当日にご持参ください
  • 術前処置薬:感染症予防のために、あらかじめ抗菌薬をお渡しします、指示された日から説明通りに点眼してください。また手術日にも点眼していただきますので、ご持参ください。
  • 手術日は、軽い食事をすませてからご来院ください。また日頃飲んでいるお薬があれば、事前に医師にご確認ください。

新江古田いわた眼科で可能な日帰り手術

白内障

白内障は目のレンズの役割をしている水晶体が白く濁ってくる病気です。
白内障が原因で濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを挿入する手術となります。白内障の濁りは点眼薬など薬で取ることはできない為、根本治療としては白内障手術が必要です。

白内障について

多焦点眼内レンズ(老眼治療)

当院では多焦点眼内レンズを用いた白内障手術に対応しております。白内障により白く濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを代わりに挿入する治療となります。多焦点眼内レンズでは多焦点にピントを合わせることができる為、レンズにより違いはありますが遠方、近方どちらもピントを合わせることができ、白内障の治療だけでなく、老眼にお悩みの方も眼鏡から解放された生活を送ることができます。手術にしようする眼内レンズは患者さまひとりひとりの見え方に合わせる必要があり、当院ではさまざまな種類の眼内レンズを取り揃え、最適なレンズのご提案をさせて頂きます。

硝子体注射(抗VEGF療法)

硝子体注射は眼内に直接薬剤(抗VEGF薬)を投与することで眼内の病変に対してより強く効果を引き出すことができ、全身的な副作用のリスクも軽減することができる治療です。硝子体注射で投与する薬剤としては、血管を縮める抗VEGF薬や炎症を抑える副腎皮質ステロイド薬などがあります。対象となる疾患は、加齢黄斑変性、近視性脈絡膜血管新生、網膜静脈分岐閉塞症、網膜中心静脈閉塞症、糖尿病網膜症などがあります。

レーザー光凝固術

レーザー光凝固術とは網膜等の眼球の奥(眼底部)の病変部位に直接レーザを照射し、焼き固める治療になります。この治療で視力の改善は見られませんが、病気の進行を予防し、現在の視力を維持する為に非常に有効な治療となります。当院ではイエロースキャンレーザ光凝固装置(パターンスキャンレーザー)というレーザー装置を用いております。このレーザー装置は1回のレーザー照射で最大25発のレーザーを射つことができる為、より「短時間」で「痛みが少なく」治療を行うことが可能です。

霰粒腫

涙が蒸発するのを防ぐ為、脂を分泌する働きをするマイボーム線がつまり炎症を起こして膨れたものを霰粒腫といいます。基本的な治療は塗り薬や点眼治療ですが炎症が引かない場合は手術で切開し膿を出す必要があります。瞼の裏側から切開する結膜切開と瞼の表側から切開する皮膚切開があります。

翼状片

翼状片とは白目の表面を覆っている半透明の膜である結膜が角膜(黒目)の中に入り込む疾患です。症状がなければ放置しても問題ありませんが、翼状片が瞳まで延び、乱視が発生してくるようであれば手術を行います。点眼による局所麻酔をし、結膜下へ麻酔薬の注射、その後翼状片組織の切除を行い、切除部分に献上部位の結膜を移植します。当院では最も再発率の少ない遊離弁移植術という手術方法を行っています。時間は約30分程度で終了します。出来るだけ1度の手術のみで根治させ患者さまのご負担を減らすよう心掛けております。

眼瞼下垂

眼瞼下垂とは瞼を開ける筋肉の作用が弱く、瞼が下がり目の瞳にかぶさる状態です。治療には手術が必要です。手術自体は30分程度、両目同時手術でも60分程度で終わり、日帰りで行うことができます。保険適用となりますので、経済的負担も軽減することができます。

眼瞼下垂について

眼瞼内反症(逆まつ毛)

睫毛が黒目(角膜)に接触している状態で、痛みや充血、まぶしさや視力低下等の症状がみられます。
手術ではまぶたに糸を縫い込み、睫毛の根本を外側へ起こす埋没法、皮膚を切開し、筋肉、皮下組織の一部を摘出する切開法、眼輪筋短縮法などがあります。手術は局所麻酔で日帰り手術が可能です。

眼瞼内反について

結膜弛緩症

結膜弛緩症とは白目(結膜)が弛緩した状態です。基本的な治療は人口涙液やヒアルロン酸、抗炎症薬の点眼治療と手術治療があります。

眼瞼腫瘍

瞼に腫瘍が生じる状態です。通常痛みはなく、緊急性もない為、多くの場合良性腫瘍であり、切除手術で治ります。悪性腫瘍を疑う場合は広範囲で切除が必要であり、切除後は欠損範囲に応じて皮弁移植、口蓋粘膜移植を行います。大きい再建が必要な場合、全身麻酔が必要となりますので連携病院へご紹介いたします。

眼瞼腫瘍について

日帰り手術を受けられる方とそのご家族の方へ

日帰り手術を受けられる方とそのご家族の方へ日帰り手術は、殆どの場合は手術翌日や翌々日から視力の回復を見込むことができます。しかし、当日から翌日の診察までは眼帯をしていただくことになる為、距離感などを失って歩行などにも不都合がでることがあります。
その為、手術当日、ご自身での自動車や自転車などの運転は控えていただきます。
また、可能であれば付添の方にご一緒いただくことで、思わぬ事故を防ぐこともできます。家族の方には当日の患者さまのサポートにご協力いただくことをお願いします。
また、お一人暮らしなどで、当日、翌日のケアが難しい場合は、入院施設のある病院をご紹介させていただいております。

日帰り白内障手術の流れ

外来受診

目に関して気になる症状がある時には、お気軽にご来院ください。経験豊富な医師が丁寧に診察し、疾患についてしっかりと説明します。ご納得いただけましたら手術日の予定を調整し、術前検査を行います。

術前検査

手術の前に詳細な検査によって、他の眼科疾患がないかどうか調べ、手術で水晶体と置き換える眼内レンズの度数などを決めるためのデータなどを集めます。
患者さまそれぞれの生活スタイルにあわせた見え方の眼内レンズを選ぶために、生活のパターンや仕事の内容、趣味などについてもうかがいます。これらの結果をもとに、どのタイプの眼内レンズが相応しいか、度数や種類を決めます。

ご来院

手術は午後から行います。手術当日の朝食は通常通り、昼食は軽めにとどめてください。
当日の服装はできるだけゆったりしたものをお勧めします。またお化粧は控えてください。
術後は翌日まで眼帯をしていただくことになりますので、ご自身での自動車や自転車などを運転してのご来院はお控えください。
できるかぎりご家族の方など、付添の方とご一緒の来院をお勧めしています。

手術

手術自体は、それほど時間がかかることはなく、多くは5~10分で終わります。付添の方は待合室で待機していただくことになります。

手術終了からご帰宅まで

手術が終わったら、スタッフから手術後の注意事項などの説明を受け、お会計後すぐにご帰宅頂けます。内服が必要なときは、お会計時に処方箋をお出しします。
手術直後は眼球を保護するために眼帯や保護めがねなどを装用していただきます。眼をこすったり圧迫したりすることがないよう、お気を付けください。
就寝時は無意識に眼をこすったり、圧迫してしまったりすることがある為、眼帯は原則として翌朝の診察時まで外さないでください。

手術後について

ご帰宅後の飲食は普段通りで大丈夫ですが、飲酒は医師の許可がでるまで厳禁です。またタバコについては目に悪影響がでるため、禁煙してください。
手術当日の入浴は不可で、翌日からは首から下のみ可となります。
洗顔・洗髪は手術当日と翌日の5日間禁止です。6日目から可能ですが最初の数日はぬれタオルで拭く程度に留めるほうが安全です。
また、最初の数日間は、就寝時に保護眼帯の装用をお勧めしています。

異常を感じたらすぐに眼科へご相談ください

手術後、まぶしく感じる、青白く見える、目がゴロゴロするなど、比較的よくあらわれやすい術後の症状があります。時間とともに収まってきますが、症状がひどくなる、非常に気になる方はご連絡ください。一番重篤な合併症である感染症については、指示をまもって眼を保護していただき、きちんと点眼・内服を守っていただくことで、ほとんど抑えることができます。
術後の注意点やおこりやすい症状について、手術前や手術直後のご説明をきちんと理解して、指示をまもっていただくことで、なんらかの異常がおきても迅速に対応することが可能です。くれぐれも、自分で判断してしまわず細かいと思っても、医師に相談していただくようにしてください。少しでも気になる症状があったら、遠慮無くすぐにご連絡をください。

その他日帰り手術の流れ

基本的な流れは白内障の手術と同じですが、術前の検査と手術時間がそれぞれの疾患によって異なってきます。術後の経過についても、それぞれの疾患によって異なります。
また、手術によっては、術後しばらく姿勢の制限をお願いすることもありますのでご注意ください。

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